ベター・ハーフ

ベター・ハーフ(http://betterhalf.thirdstage.com)観劇してきました。

恋愛って不条理で、残酷で、すごく不恰好で、けれど誰かのことを好きだ!と叫ぶことはすばらしいなあと思わされる舞台でした。傷つくことばかり恐れてたらだめなんですね。あとは男の人にとっての恋愛と女の人にとってのそれはまったく別のものなのかもしれないなあ、と。

ぐっときたのは片桐仁さん演じるオッキーが「私なんてカスだよ!」と叫ぶハルカちゃんに「俺の好きな人の悪口を言うな」と静かに言うシーン。ベタなセリフなのにときめいてしまったのは不器用なオッキーのキャラクターによるものだったんだろうなあ、きっといろんなことをうまくやってのける諏訪くんが言うのではときめかないだろうなあ。諏訪くんは心から優しい人だったけれど女から見るとそれはすごくずるくて、好きな人から「きみは一人で生きていける、ハルカは俺を必要としてる」なんて言われる痛みを想像すると、私はどうしても汀さんに感情移入してしまいました。諏訪くんの部屋を出た後、汀さんが歌う背景でジグゾーパズルのピースがばらばらに落ちていくのが印象的だったし、この物語においての運命や恋愛についての考え方を象徴するシーンだったように思います。

四者四様に恋愛にぶつかってもがいているのが素敵でした。そして君が僕のベター・ハーフ!というオチじゃないのも良かったです。けど諏訪くん!諏訪くんはずるいぞ!!